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2016年06月27日 [災害ボランティア活動]

熊本での復旧支援活動感想④

 熊本地震復旧支援活動より得たもの

~全国に広がる助け合いの連鎖~

                             ㈲松山水道工業所 城戸 宏之

 

 去る平成28年4月30日より、松山市管工事業共同組合の災害復旧支援グループ第ニ班の一員として、熊本県の災害復旧支援に行かせて頂きました。事前にテレビ等で災害の様子は目にしていましたが、熊本県に入り、高速道路から一面に見える、ブルーシートで屋根を覆っている家屋を見て、改めて震災地に来たことを感じさせられました。熊本ICで降り、一般道路を走ると高速道路の上からでは見られなかった外壁の剥がれや建物の損壊、道路の亀裂など、災害の足跡がより顕著に見られました。この日より、約5日間、私を含め5人の作業員と公営企業局からの漏水探査班とで復旧工事にあたることになります。

 

 復旧にあたっては、各団体で管轄が割り振られているようで、私たちの担当地域でいえば、おおよそ通水が終わっており、給水管の漏水修繕が主な仕事内容でした。ただ、給水管の漏水修繕といえど、無論、松山市とは異なる材料や工法を採用しているため、材料の調達や作業に少し手間取ってしまったのも事実です。それでも、修繕後は、家の方に感謝の言葉を頂き、また近所の方からも労いの言葉をかけられるなど、小さなことかもしれませんが、少しでも災害復旧に来て役に立っているのだと感じる場面でもありました。

 

 今回、災害復旧として初めて行かせて頂きましたが、予想以上に支援者の方が多く、待機所には北海道や東北地方の方面からも多くの復旧車両が来ていました。また、災害復旧というと我々のようなライフラインを生業とする者や医療関係者などばかりだと想定していましたが、ホテルで同伴した者の中には、「あん摩の支援団体」や、「理容院の支援団体」など、多岐に渡る業界の各支援団体も見られました。たまたま、ホテルの銭湯でご一緒した客人の中には、兵庫県より農業関係の支援ボランティアで来たのだという人もおり、話を聞くと、「以前、阪神・淡路大震災の時に、九州の方から支援に来てもらったのでその恩返しに来たのだ」ということでした。助け合いの連鎖というのは、このようにして繋がっていくのだなと強く感じました。

 

 ただ、一方で、このように多くの支援団体が集まっていても、それをうまく割り振りするシステムが不十分だなと感じる面もありました。テレビ等でも今回の震災でボランティアの数が多すぎて人材の割り振りができず、ボランティアを縮小してしまうということもあったようです。実際、我々も、手待ちになる時間が発生したり、修繕に行ったところ別の団体がすでに修繕していたりしたなど、情報が錯綜し、行き違いになることもありました。緊急事態という場面ではありますが、そういった場合での危機管理システム構築の必要性を感じることもできました。何時、何処で発生するか分からない災害に対して我々はどう備えをし、対処をするべきか?それらを改めて見つめさせてくれた気がします。

 

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